くらしの豆知識

あなたの隣りの相続物語 第112回 ~父は韓国人だった!~

 

掲載日:2018/9/1

‡ 父は韓国人だった! ‡

 

 

相続手続支援センターパンフレット

高橋美紀さん(仮名)が相談に来られました。高橋茂(父)さんが亡くなられ、家屋の相続登記が必要との事。

 

戸籍と評価証明書を確認すると、茂さんが25歳あたりからの戸籍はあり、それ以前の戸籍は市役所にありません。戸籍には、『昭和33年2月23日付告示により帰化届出同年3月5日受付原國籍朝鮮より國籍取得につき入籍(従前の氏名姜[カン]茂)』と記載。美紀さんは、初めてお父さんが韓国人だったことを知りました。生前、お父さんからは一度もそのような話は聞いていません。お母さんも知らなかったということです。

 

戸籍取得の手掛かりを掴むため、まずは、お父さんの兄弟姉妹で近くに住む姉Bに聞いたところ、①出身は現在の韓国である、②小さい頃から日本に在住、ということが分かりました。お父さんの弟(隆)は、出生から母ハナの戸籍に入っており、帰化の記録はありません。姉Bは帰化前に除籍になっていると思われ、戸籍で確認できません。また、話を聞くところ、もう一人姉Aがいるということです。戸籍がないので確認できず、位牌や墓石を確認しても手掛かりはつかめませんでした。

預金は、金額が少ないということもあり、現時点で確認できる相続人の署名・印鑑で手続きが済みました。

 

相続手続支援センターパンフレット

しかし、不動産登記及び抵当権の手続きは、簡単には行かず、司法書士に確認したところ、‘戸籍がない場合、最終的には上申書にて手続きを行うことになるとは思うが、最後までやったという証拠が必要’ということです。戸籍がないということを証明するわけです。そこで上がったのが、帰化申請。帰化申請の控え探しを行いました。

 

1.国立公文書館へ電話にて確認

[回答]相続人から電話を入れて、戸籍や請求書を送る→文書が保管されているかどうか確認後、書類を発行。

2.外国人登録証の写しを確認→入国管理局から市役所経由にて外国人登録閉鎖原票の写しを入手 

[結果]「国籍の属する国における住所または居所」欄には、日本でいう町名までしか書かれておらず、これ以上調べるのは不可能。

 

上記二種類の書類上には番地まで確認できるものはありませんでした。とりあえず、この時点で法務局に確認をお願いしたところ、「他に相続人がいないことの証明書(上申書)と権利証」で進めてよいと正式な回答が出ました。

結局のところ、お父さんは何人兄弟なのか?韓国の戸籍も確認できないので、すっきりしない部分が残ってしまいましたが、このように相続人がどうしても特定できない場合は、上申書で手続きを行うことができます。 

 

 

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