くらしの豆知識

あなたの隣りの相続物語 第109回 ~特別受益証明書~

 

掲載日:2018/6/1

‡ 特別受益証明書 ‡

 

 

相続手続支援センターパンフレット

Aさんが55歳の若さで急死しました.

Aさんの相続人は、配偶者であるBさん、18歳の長男C、15歳の次男D、11歳の長女Eの4人です。お子さん達は全員未成年者でした。

また、残された財産は自宅の土地・建物と2つの銀行の預貯金のみでした。

当然、未成年の相続人は遺産分割協議に直接参加できませんし、利益相反関係にあたるBさんが子どもの代理をすることも出来ませんので、家庭裁判所へ特別代理人の選任の申立てが必要になります。

 

しかし、Bさんには諸事情により、家庭裁判所へ特別代理人を選任する時間の余裕がありませんでしたので、何とか特別代理人の選任を行わずに手続きが出来ないものか?ということで、相談がありました。

 

未成年の子について「特別受益証明書(相続分のないことの証明)」を作成すれば、特別代理人の選任を省き手続きを行うことができるということがわかりました。

司法書士にも相談しましたが、実際に未成年の子ども達が生前に贈与等にて、特別受益がある場合はよいのですが、そのような事実が無い場合は、その証明書の有効性について後日の争いの種になる可能性があるので、危険であるというアドバイスを頂きました。

 

お客様にも同様の説明を行いましたが、どうしても急いで手続きを終わらせなければならない、という要望で、結局、特別受益証明書を作成して手続きを進めることになりました。

万一、後日紛争が起こったとしても、一切の責任は問わないと言う書面をBさんからいただき、手続きを進めました。

 

相続手続支援センターパンフレット

実際の手続きに関しては、相続登記は何の問題も無く完了し、金融機関での手続きについては、1つの金融機関にて特別代理人を求められましたが、無事に手続きを完了することが出来ました。

 

今回の事例のように、相続人に未成年者がいる場合に特別受益証明書を利用すれば、手続きは出来ますが、将来のさまざまなリスクも考えられますので、慎重に検討して対応する必要があります。

 

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