くらしの豆知識

あなたの隣りの相続物語 第104回
~遺言書があればもっと簡単だったのに・・・~

 

掲載日:2018/1/1

‡ 遺言書があればもっと簡単だったのに・・・ ‡

 

 

相続手続支援センターパンフレット

東初江さん(仮名)がご主人名義の不動産を自分の名義にして欲しいとご相談に来られました。

東さんご夫婦にはお子様がお一人いましたがご病気で亡くなられてしまい、ご夫婦二人で暮らしていたとの事でした。

しばらくして、ご主人が入退院を繰り返すようになり、いろいろな事が心配になった奥様は、ご主人に「遺言」を書いていただくようお願いをしたそうですが「早く死なす気か !」と言われ、それ以上話が出来ないままご主人が亡くなられてしまいました。

 

ご主人様が残されたのは一筆の土地ですが、奥様にとっては大切な土地なので自分の名義にして守って行きたいという事でした。

ご主人のご両親は既に亡くなられて、奥様とご主人の兄弟姉妹5人が相続人でした。直ぐに手続きをしたいと依頼があり、戸籍の確認を進めると、ご主人には5人の兄弟姉妹の他に、母親の違う妹が一人いる事が判明しました。そして、その妹も亡くなっていたため、その妹の3人の子供達も相続人になりました。

奥様は顔が青ざめるほどビックリされ、名義が変えられるのか心配しておられました。

 

手続きを進めて行くため、手続資料の準備を行い、押印書類をお渡し致して、各相続人に連絡を取って、手続を進めていただきました。

ところが、半年経っても書類が戻ってきません。奥様に確認の連絡を入れました。

奥様に確認をしましたら、5人の内の1人がなかなか書面に応じてくれないとのことでした。

 

相続手続支援センターパンフレット

さらに一年が経過し名義変更を諦めかけていたところ、やっと書面に応じてくれたと連絡が来ました。

ホッ !としたのも束の間、なんと手続が進まないでいた一年半の間に母親の違う妹の子どもさんが一人亡くなってしまったのです。

更に3人相続人が増えてしまいました。

 

その後、とても憔悴しきった奥様を励ましながら、なんとか名義を変えることができました。

 

最後に奥様が、「遺言書を書いてくれていたらこんなに大変な思いをしなくてよかったのに。」とおっしゃっていた言葉が深く印象に残っています。

やはり相続の手続きに時間をかけると、相続人が増えるというリスクがあります。高齢化社会を迎え、遺言の大切さは、日々強くなって来ている事を感じます。

 

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