くらしの豆知識

あなたの隣りの相続物語 第38回
~自宅の土地の一部が他人の名義だった~

 

掲載日:2015/05/29

‡ 自宅の土地の一部が他人の名義だった ‡

 

 

相続手続支援センターパンフレット

 Cさんは、自営業を営んでおられた夫を亡くし、相談に来られました。

「一時は商売もうまくいっていて、それなりに財産がありそうだから、相続税が心配だ」とのことでした。

早速、財産の確認と調査に行ったところ、相続税の申告も必要でしたが、自宅の土地を調べていくうちに、問題が出てきました。

ご自宅は、3つの土地の上に建っていたのですが、そのうち、真ん中の土地(3坪ほど)が、亡くなったご主人の名義ではなかったのです。

 

Cさんに事情をご説明し、他人である所有者のDさんのお名前をお知らせしましたが、「主人から聞いたこともないし、全く聞き覚えがない。人の土地の上に自分の家が建っているなんて信じられない」とのことでした。

とりあえず、ご主人の相続に関する手続きを進めていきながら、同時にDさんの調査を行政書士に依頼し確認してもらったところ、思わぬ事実が判明したのです。

Dさんは、亡くなったご主人の養母の元義父に当たる方だったのです。

ご主人の養母さんは、若いころ結婚をしたのですが、いろいろな事情から離婚をされ、ご主人を養子として迎えられてCさんの家を継がせたのだそうです。

 

相続手続支援センターパンフレット

そこで、司法書士と相談し、そのDさんの名義の土地をCさんの長男に名義変更できるかどうか、検討をしてみました。

既に50年以上もその土地にお住まいになられ、時効取得による方法もありましたが、その土地の相続評価額が100万円以下であることと、時効取得の場合に一時所得とみなされ課税されてしまうことがデメリットになるということで、Dさんの相続人4名に連絡を取り、贈与していただくことになりました。

最終的にDさんの相続人のEさんに名義を変え、EさんからCさんの長男への贈与を行い、不動産登記の名義変更を行いました。

手続きが終わった時、Cさんは「まさか、こんなことになっているなんて。主人が死んでしまうと、どうなっていたのかわかる人がいなくなって困りますね。でも、スムーズに進んでよかった」とおっしゃっていました。

 

ご自分の財産がどのようなものがあり、どのような状態にあるのか、きちんと家族に伝えることは大切です。

 

 

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