くらしの豆知識

あなたの隣りの相続物語 第33回
~先を見据えた相続手続が大切~

 

掲載日:2015/03/20

‡ 先を見据えた相続手続が大切 ‡

 

 

相続手続支援センターパンフレット

奥様が亡くなられたということで、ご主人と長男が相談に来られました。

他に次男が相続人でしたが、重度の知的障害ということでした。

 

遺産は、3つの銀行の預金のみで、ご主人と長男が各金融機関の窓口をまわり、相続発生の事実と次男が知的障害者という事を伝えました。

 

通常であれば、成年後見人選任の申し立てをして選ばれた成年後見人が、特別代理人として遺産分割協議を行った上で手続を行うのですが、3つの金融機関のうち2つは、名義変更・解約手続の際に、次男の方の形式的なサインと印鑑があれば、手続ができるという回答でした。

 

お二人の意向としては、「成年後見制度は費用と時間を要し、成年後見人の負担も大きいので、できれば、成年後見人の申し立てをしないで手続を進めたい」ということでしたが、家庭裁判所で行っている制度がある以上、次男の方を含めたご家族全員の方の利益を考えて、手続を進めていく必要がありました。

 

実務的、例外的にできてしまうことでも、後々にトラブルとなることがあります。

 

相続手続支援センターパンフレット

今回の件で、次男に知的障害があることが金融機関にも記録が残ります。

母親の相続手続が例外的にできたとしても、父親の相続時には長男一人での手続には金融機関も融通をしてくれないでしょう。

 

今後、次男名義の預金を引出したり、次男の何か契約を行う場合には、父親などの代理人の取引を拒む可能性が有ります。

次男の将来の生活を考えても、事前に成年後見人をつけておくことが、必要だと思われます。

 

くらしの豆知識一覧に戻る

ページの先頭へ